特発性大腿骨頭壊死症 - 病院・医院・薬局情報
特発性大腿骨頭壊死症とは、股関節にある大腿骨の丸い部分「大腿骨頭」の血流が悪くなり骨の組織が壊死する病気です。 大腿骨頭に壊死があっても、壊死の範囲が小さい場合には痛みなどの症状があらわれません。壊死した骨頭が潰れると(圧潰)痛みが生じたり、股関節の機能が損なわれたりします。
日本では、年間の新規発生患者数は約2,200人と推定されていて、20代~50代の若年、壮年層に多く発生しています。
特発性大腿骨頭壊死症の原因
はっきりとした原因は解っていません。ただし、特発性大腿骨頭壊死症の危険因子は明らかになっていて、ステロイド性、アルコール性、そして明らかな危険因子のない狭義の特発性に分類されています。
特発性大腿骨頭壊死症の危険因子と分類
ステロイド性
患者さんの約半数に、ステロイド薬の全身投与歴があります。特に、短期間に大量投与する治療を受けた場合や、11㎎以上のステロイド薬を長期間内服した場合に、発症するリスクが高くなることが判っています。 ステロイド薬を使う代表的な疾患として、全身性エリトマトーデス(SLE)などの膠原病、血液疾患(白血病、再生不良性貧血)、ネフローゼ症候群などがあげられます。
アルコール性
患者さんの約3割がアルコールを愛飲していたことが判っています。目安として、日本酒で毎日2~3合以上、10~15年以上飲んでいる場合に多く認められます。
狭義の特発性
上記の危険因子や他に明らかな危険因子がない場合に分類されます。
特発性大腿骨頭壊死症の症状
上述の通り、大腿骨頭に壊死が発生しただけでは自覚症状はありません。壊死した部分が荷重によって潰れる(圧潰(あっかい))ことで初めて痛みが生じます。この時点を「大腿骨頭壊死症の発症」といいます。 大腿骨頭壊死症の発生と発症の間には、数ヵ月から数年の時間差があります。
大腿骨頭の圧潰による自覚症状は下記があげられます。
- 歩行や起き上がるときの股関節痛
- 腰痛、膝痛、おしりの痛み など
一度に圧潰がすべて起こるわけではなく、何回かに分けて、段階的に圧潰が進んでいくことがあります。最初の圧潰がわずかな場合には、一時的に痛みが生じても数日で痛みが和らぎまた普通に歩けるようになります。
しかし、数か月(人によっては年単位)経ってから次の圧潰が起き、大腿骨頭が変形してくると、「歩くときにいつも痛い」「何もしてなくても股関節が痛む」などの症状があらわれます。
特発性大腿骨頭壊死症が進行してくると
- 歩行すると股関節が常に痛い
- 何もしてなくても股関節が痛む など
特発性大腿骨頭壊死症の治療方法
治療法には、大きく分けて「保存療法」と「手術」があります。
保存療法
骨頭壊死の範囲が狭い場合や、骨頭壊死が非荷重部にある場合に適応されます。 保存療法には、
- 運動療法(リハビリテーション)
- 杖や松葉づえなどの歩行補助具を使用して、股関節の負荷を軽減する
- 体重のコントロール、長距離歩行の制限、階段昇降の制限などの生活指導
- 痛みがひどいときには鎮痛剤の服用 などがあります。
手術療法
骨頭壊死の範囲が広い場合や、骨頭が圧潰している場合には手術が検討されます。 手術には、大きく分けて「関節温存手術」と「人工関節置換術」があります。
【関節温存手術】
大腿骨頭の健常部分が3分の1以上あり、若年の患者さんの場合に適応されます。
関節温存手術には、
- 大腿骨頭回転骨切り術
- 大腿骨内反骨切り術・大腿骨外反骨切り術 があります。
<<大腿骨頭回転骨切術>>
荷重のかかる壊死部分を、血管を傷つけないように骨頭部分を切り、荷重がかからない部分に回転させてボルトで固定する手術方法。
<<大腿骨内反骨切り術・大腿骨外反骨切り術>>
大腿骨頭の下の部分の骨をくさび状に切除した後に、大腿骨頭を内側に傾けたり(内反骨切り術)、外側に反らせたり(外反骨切り術)して、関節面の触れ合う部分を壊死していない健常な骨に変えたり、接触面積を大きくしたりする手術方法。
【人工関節置換術】
大腿骨頭の健常部分が3分の1以下で壊死範囲が大きい患者さんや、すでに骨頭が圧潰していて比較的高齢の患者さんに適応されます。 耐用年数に限りがあるため(20年程度)、人工関節が摩耗した場合には再手術が必要になります。
人工関節置換術には、
- 人工骨頭置換術
- 人工関節置換術 があります。
<<人工骨頭置換術>>
大腿骨側のみ人工の物に置き換える手術方法。
<<人工関節置換術>>
股関節全体(臼蓋(大腿骨頭を屋根状に覆っている骨盤の骨)側・大腿骨側の両方)を人工の物に置き換える手術方法。
- 関連項目
- 特発性ステロイド性骨壊死症
- 股関節疾患
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