膝内障 - 病院・医院・薬局情報
膝内障(しつないしょう)とは、膝関節の骨や関節軟骨に損傷がなく、半月板・靭帯などが傷ついた状況を総称です。
関節の間のクッション的役割をしている軟骨組織の半月板、関節を補強している内外側側副靱帯、前後十字靱帯などの損傷が多く見られます。原因はスポーツによる外傷、災害事故、交通事故などが主で、特にスポーツによる外傷が増えています。
膝内障の分類
膝内障に分類される膝のケガは、大きく以下の3つになります。
- 半月板損傷
- 靭帯損傷
- その他の損傷・障害
●半月板損傷
半月板は膝関節の大腿骨と脛骨(けいこつ)の間にある三日月状の軟骨です。膝関節を安定させる役割や、膝関節の衝撃を和らげるクッションの役割を果たしています。
半月板損傷とは、膝に強い衝撃が加わったり、ねじったりした時に半月板を損傷することで炎症・痛みなどの症状を引き起こす状態をいいます。
半月板損傷の症状
- 膝関節が痛い
- 膝が引っかかったような痛みを感じる
- 膝に力が入らない感じがする
- 膝の曲げ伸ばしができない(ロッキング状態)
- 膝関節部がはれて膨らんでいる
半月板損傷の原因
半月板損傷は、スポーツ中(サッカー、スキー、ラグビー、柔道など)の怪我で発症することが多い疾患です。
急激な動きや無理な体勢によって膝を酷使したり、膝を強く打ち付けた時などに、吸収しきれないほどの負荷がかかることで半月板が欠けたり断裂したりします。
半月板損傷の治療法
半月板の損傷が軽度で症状が軽ければ、手術を行わず「患部を温める」「サポーターで固定する」「膝周囲の筋力訓練」などの保存療法で対処します。
症状が強く、膝が伸ばせないロッキング症状などが見られる場合には、破損した半月板を縫合、または切除する手術が行われます。また、痛みが長く続き、くり返し水が溜まるなどの症状があって、スポーツ活動、日常生活に大きな支障がある場合にも手術を検討します。
現在では、小さな傷から半月板の損傷部位のみを切除して健常部分は温存する内視鏡を使った「関節鏡下郭清術」が一般的に行われます。体にかかる負担が少なく、ひざを大きく切開しないですみます。
●靭帯損傷
靭帯とは、骨と骨とをつなぎ離れないようにしているすじ状の結合組織です。靭帯損傷とは靭帯が傷ついた状態のことで、明らかな損傷が見られない軽度なものが「捻挫(ねんざ)」で、重度のものには靭帯が完全に切れてしまう「靭帯断裂」があります。
靭帯損傷の症状
靭帯の損傷が軽度である場合には、一時的な膝の痛みが見られる程度ですが、靭帯が完全に切れてしまう「靭帯断裂」の場合には、断裂時に激しい痛みを伴い、その痛みが続きます。また、損傷による出血で徐々に関節内に血液がたまることにより、膝の腫れや曲げにくさを感じることがあります。
主な症状
- 膝の痛み
- 膝関節の腫れ
- 膝のこわばり
- 膝くずれ(ダッシュやジャンプの着地でひざの力が抜ける) など
靭帯損傷の原因
靭帯が損傷する主な原因は、スポーツや交通事故など、膝に大きな力が加わることによるケガです。転倒で固い地面に膝を強打した、交通事故でダッシュボードに膝を打ちつけたといった直接的なものと、ジャンプの着地時やフェイント動作、激しく相手に接触したときに膝をねじったといった間接的なものがあります。
靭帯損傷の治療法
損傷の程度や患者さんの生活状況によって治療法が異なります。靭帯損傷の程度が軽度である場合や、回復の早い成長期である場合には、膝をギプスやサポーターなどの装具で固定する装具療法を中心とした保存療法を行います。
靭帯が完全に切れた「靭帯断裂」、複数の靭帯が損傷、または半月板などの周辺組織も損傷している「複合損傷」、保存療法ではひざの不安定さがなくならず日常生活やスポーツをする際に支障がある場合などに手術を行います。
保存療法、手術療法でもすぐに歩行は行えるようになりますが、スポーツ復帰には6ヶ月以上かかる場合があります。
- ●保存療法
- 脛骨(すねの骨)が後方にずれないように押さえる装具やテーピングで固定する方法
- ●手術療法
- 靭帯は完全に切れると自然に再生することはありません。そのため、手術は膝周辺の腱を切り取って靭帯の代わりにする「再建手術」が行われます。
- ●リハビリテーション
- 保存療法後のリハビリテーションでは、関節が硬くならないよう可動域運動、筋力低下を防ぐ筋トレなどを行います。 手術療法後リハビリテーションでは、ひざを曲げる運動や、筋力をつける運動などを行います。
- ●その他の膝内障
- その他の膝関節の障害には主に以下の様なものがあります。
- (1)関節ねずみ
- 関節の骨や軟骨が一部欠けたりはがれたりして、破片が関節内を動きまわる状態です。スポーツや事故による骨折、骨の破壊・変形を伴う病気などによって生じます。
【主な症状】
・突然、膝の曲げ伸ばしができなくなり、膝に激しい痛みを感じる
・膝に何か挟まっているような感じがして動かしづらい - (2)関節水症
- 関節内の液体「関節液(滑液)」の量が異常に増える疾患です。
【主な症状】
・膝の腫れや痛みがある
・膝の表面が柔らかくなり、中に何か入っているような異物感がある
・膝がぐらつく - (3)腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)(ランナー膝・ランナーズニー)
- 大腿骨の外側に位置する靭帯「腸脛靭帯」に炎症が起こる疾患です。名前のとおり陸上競技の長距離選手や登山者に多くみられます。
【主な症状】
・膝の外側が痛む - (4)膝蓋腱炎(しつがいけんえん)(ジャンパー膝・ジャンパーズニー)
- 膝の皿とすねの骨をつなぐ膝蓋腱が傷つき炎症を起こしたもの。重症例では腱が完全に切れる「膝蓋腱断裂」が生じます。ジャンプ競技やランニングをした際に起こることが多い疾患です。10~20才代の背の高い人に多くみられます。
【主な症状】
・膝蓋骨(ひざの皿)の下側に痛みや腫れが生じる - (5)タナ障害(タナ症候群)
- 膝の皿と大腿骨の間にあるヒダ状の膜(タナ)が炎症を起こしたものです。膝の屈伸と打撲を伴うスポーツ種目によくみられる疾患です。10~20才代の若い人に多く発症します。
【主な症状】
・スポーツ時などに膝の皿の内側に痛みやひっかかり感がある
・膝を動かした時に何か挟まるような感じがする
・膝の皿のあたりに違和感がある - (6)変形性膝関節症
- 関節の骨や軟骨がすり減ったりもろくなったりして変形した状態をいいます。中高年の膝の痛みの原因として最も多くみられる疾患です。
【主な症状】
・膝を動かしはじめる時の痛みがある
・膝がこわばって動きが悪い
・膝がきしむ
・膝に水がたまる
- 関連項目
- 整形外科
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