特発性血小板減少性紫斑病 - 病院・医院・薬局情報
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)とは、明らかな基礎疾患や原因薬剤の関与がなく血小板の数が減少し、出血症状をひき起こす病気です。血小板以外の赤血球や白血球には、異常はみられません。
発症してから、6ヶ月以内に治癒する「急性型」と、6ヶ月以上血小板の減少が続く「慢性型」に分類されます。
◆急性型ITP
- 2才~5才の小児に多い
- 男女の発症率に差がない
- 風邪などのウイルス感染がきっかけで発症しやすい
- 出血症状が強くあらわれる
- 6ヶ月以内に自然治癒する
◆慢性型ITP
- 好発年齢は、20才~50才
- 女性の患者さんが多い
- 症状が出ない場合がある
- 血小板の減少が6ヶ月以上続く
特発性血小板減少性紫斑病の原因
何らかの原因で自分自身の血小板を破壊する抗体「抗血小板抗体」が作られ、それが血液中で血小板と結合します。抗血小板抗体と結合した血小板は、脾臓、肝臓、骨髄などに取り込まれ、網内系細胞(主にマクロファージ)という細胞に貪食され破壊され、血小板が少なくなる現象が起こります。 ただし、なぜ抗血小板抗体ができるのかははっきりと解明されていませんが、解っている原因として下記があげられます。
◆急性型ITP
子どもが感染しやすいウイルス、たとえば麻疹(はしか)、風疹、水疱瘡、水痘、風邪などを原因として、感染症状がおさまった数週間後に特発性血小板減少性紫斑病を発症することがあります。
◆慢性型ITP
慢性型ITPの何割かはピロリ菌が原因であることがわかっています。 ピロリ菌は、胃がんや胃潰瘍の原因となります。日本人の50%ほど(高齢層の場合には60~70%)は胃にピロリ菌を保有しているとされます。ピロリ菌のなかにはCagAという物質があり、血小板のタンパク質とよく似た構造をしています。そのため免疫機能が血小板をピロリ菌と間違えて認識し抗体をつくることで、血小板が減少していくと考えられています。
特発性血小板減少性紫斑病の症状
特発性血小板減少性紫斑病になると血小板の数が減少します。 血中の血小板が減ってしまうと出血しやすくなり、出血が止まりにくくなってしまいます。 その結果、下記のような症状があらわれます。
- 紫斑-軽くぶつけたり、ぶつけなくても皮膚表面から確認できる点状や斑状の出血(青あざ)ができる
- 歯茎からの出血
- 鼻血
- 血便、血尿
- 月経過多
- 生理が止まりにくい など
【粘膜出血である血尿や下血、脳出血には要注意】
粘膜からの出血は、外からはみえない臓器からの出血を示唆しています。脳出血はもっとも緊急性が高く、早急な診察と治療が必要です。
特発性血小板減少性紫斑病の治療方法
急性型か慢性型か、また、年齢や症状、血小板の数値によって治療方法が異なります。
◆急性型ITP
小児が急性型ITP を発症した場合、その約9割で自然治癒することが多いため、出血傾向が強く出ていない場合には、経過観察を行います。
ただし血小板の減少がひどく、重要な臓器から出血する危険があると判断された場合は、
- ガンマグロブリンの投与-血小板を破壊する細胞の働きを抑える
- ステロイドの投与-免疫の働きを抑える
- 血小板の輸血 などが行なわれます。
◆慢性型ITP
血小板数が3万/μL以下になると出血が起こりやすくなるため、治療は血小板数3万/μL以上で出血がない状態を目指します。
主な治療方法
◆ヘリコバクター
胃にヘリコバクター・ピロリ菌がある場合には、抗生物質と胃薬で除菌療法を行います。ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌に成功した患者さんの約半数で血小板増加が認められています。
◆副腎皮質ホルモン剤療法
抗体の産生や脾臓のマクロファージによる血小板の破壊を抑制する目的で行われます。 薬を止めると、回復した血小板数が元に戻ることがあるため、少量を長期にわたり飲み続ける場合があります。
◆脾臓摘出
副腎皮質ホルモン剤による治療の効果が不十分な場合や副作用により治療が続けられない場合などは、脾臓を取り除く手術を行います。 血小板は主に脾臓のマクロファージによって壊されるため、脾臓を除去すると、血小板数の増加が期待されます。 最近では腹腔鏡手術で、からだに負担の少ない方法で脾臓を摘出できるようになっています。
◆トロンボポエチン受容体作動薬
副腎皮質ホルモン剤療法や脾臓摘出を行っても効果がみられない場合に使用されます。 血小板を産生する「トロンボポエチン」というたんぱく質と同じ作用をする薬を投与することにより、血小板の産生を促進します。
- 関連項目
- 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)
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