痙攣性便秘の原因・症状・治療法と予防のポイントを解説
医師紹介
痙攣性便秘とは
腸がけいれんするような動きを起こすことで、大腸が便を送り出す動き(ぜんどう運動)が不規則になり、便が出にくくなる便秘症です。過敏性腸症候群の症状のひとつでもあります。
原因
自律神経のバランスが崩れることが原因になります。自律神経には交感神経と副交感神経があり、この2種類の神経がバランスよく働くことで、体温や心拍をはじめとした、身体の内部のあらゆる状態を適度に保っています。
腸の動きも、この自律神経の働きによって保たれています。痙攣性便秘は、自律神経のバランスが崩れることで、腸が痙攣したような動きを起こし、大腸が便を送り出す動き(ぜんどう運動)が不規則になるため、便が出にくくなって起こります。
自律神経のバランスが崩れる原因にはさまざまなことがありますが、痙攣性便秘では特に、身体的・精神的なストレスが影響していることが多いと考えられています。
症状
主な症状には以下のようなものがあります。
〇 主な症状
- ウサギの糞のような固くコロコロとした便
- 便の回数の減少
- 残便感
- 腹痛
など
検査・診断
まずは問診で、排便回数や排便時の様子、便の状態、症状などについての確認と、腹部の診察を行います。また必要に応じて、直腸診や大腸内視鏡検査などが行われることがあります。
治療を行っても症状が改善されない場合は、さらに、腹部のレントゲンで大腸の動きを確認する大腸通過時間検査などが行われることがあります。
治療・治療後の注意
精神的・身体的なストレスの原因になっていることがあれば、それらをコントロールする または できるだけ取り除きます。また、食事や睡眠習慣などの生活習慣に乱れがあれば整えます。
このようなストレスの軽減や生活習慣の見直しをしても症状が改善しない場合は、便を柔らかくして排便をしやすくするタイプ(非刺激性)の便秘薬が使われます。
予防
精神的・身体的なストレスが影響していることが多いため、十分な休息や睡眠をとるなどして、ストレスや疲れを溜めないことが予防につながります。そのほか、腸の状態や機能を正常に保つために、健康的な食事習慣や適度な運動をするなど、生活習慣を整えることも推奨されます。
医師紹介
長年、鳥取県内の医療機関に勤務し、地域医療に貢献。専門である消化器疾患や肝臓疾患、糖尿病などの生活習慣病をはじめ、心臓疾患や肺疾患など、幅広い分野の診療に携わる。日本消化器病学会指導医、肝臓専門医(日本肝臓学会)、総合内科指導医(日本内科学会)、プライマリ・ケア指導医(日本プライマリ・ケア連合学会)。専門分野は生活習慣病、消化器疾患をはじめとした内科一般。