「加齢臭=不潔」は誤解?臭いの原因・汗臭との違い・予防法とは【医師解説】

医師紹介
産業医科大学医学部卒業後、医療機関にて経験を積み、美容皮膚科へ転身。10年にわたり複数の大手美容皮膚科クリニックで院長を歴任し、豊富な症例経験と技術力を培う。2022年にミサクリニック六本木本院を開院し、メスを使わず“ナチュラルな美しさ”を引き出す施術に定評があり、特に切らないたるみ治療やクマ取りなどのエイジングケアを得意とする。YouTubeなどでの情報発信にも力を入れ、患者目線に立った分かりやすい解説にも定評。患者一人ひとりに寄り添った美容医療を提供している。
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目次
加齢臭とはどのような臭いなのでしょうか?
加齢に伴う体臭で、不潔だから発生するものではありません。

加齢臭と汗臭の違いを教えてください
加齢臭と汗臭は、臭いの原因も発生する仕組みも異なります。

汗そのものはほとんど無臭ですが、汗をかいたまま放置すると皮膚の細菌が汗や皮脂を分解し、酸っぱい臭いやツンとした臭いが発生します。これが一般的な汗臭です。
運動時や暑い季節に感じやすく、汗を拭いたりシャワーを浴びたりすることで改善しやすい特徴があります。
一方、加齢臭は汗ではなく皮脂の酸化によって発生する「ノネナール」が主な原因です。そのため、汗をかいていなくても感じることがあり、衣類や寝具に臭いが残ることもあります。
どちらも皮膚の清潔を保つことは重要ですが、加齢臭は皮脂の酸化を抑える生活習慣やスキンケアも意識することが大切です。
加齢臭の予防や対策は可能でしょうか?
生活習慣を見直すことで、軽減できるケースは少なくありません

加齢臭は年齢による変化ではありますが、日頃の生活習慣やスキンケアによってある程度予防・軽減することが可能です。
まず大切なのは、皮脂や汚れを適切に洗い流し、皮膚を清潔に保つことです。ただし、洗いすぎると乾燥を招き、かえって皮脂分泌が増えることもあるため、洗浄力が強すぎないボディソープで優しく洗うことをおすすめします。
また、バランスの良い食事や十分な睡眠、適度な運動を心がけることも重要です。抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEを含む食品を積極的に摂取することは、皮脂の酸化を抑える一助になると考えられています。
さらに、衣類や寝具は皮脂が付着しやすいため、こまめに洗濯・交換することも臭い対策につながります。生活習慣を見直すことで、加齢臭を軽減できるケースは少なくありません。
加齢臭の悩みで受診する場合、何科に行くべきでしょうか?
加齢臭が気になる場合は、まず皮膚科や美容皮膚科への相談をおすすめします。

実際には「加齢臭」だと思っていても、汗の量が多い多汗症や腋臭症(わきが)、皮膚の感染症、皮脂分泌の異常など、別の原因が隠れていることもあります。医師が臭いの原因を確認し、必要に応じて適切な治療やセルフケアを提案します。
また、美容皮膚科では体臭の相談だけでなく、汗の分泌を抑えるボツリヌストキシン製剤による治療(※汗臭が原因の場合)や、スキンケア・生活習慣のアドバイスなどを行うこともあります。
「年齢のせいだから仕方ない」と我慢する必要はありません。臭いは本人が気にしすぎているケースもあれば、治療や生活改善によって十分に改善が期待できるケースもあります。一人で悩まず、気になる場合は早めに医療機関へ相談されることをおすすめします。
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※本記事は特定の病気・症状について一般的な医学情報を解説したものであり、個々の症状や状態に対する診断・治療を保証するものではありません。症状の現れ方・原因・経過には個人差があり、記事内容がすべての方に当てはまるとは限りません。また、本記事の内容は公開日時点の医学知識をもとに作成していますが、ガイドライン・診療方針は変更になる場合があります。


加齢臭とは、主に40代以降に増えやすい体臭の一つで、「ノネナール」という物質が主要な原因とされています。皮脂に含まれる脂肪酸が酸化・分解されることで発生し、古い油のような臭いや、青臭さ、枯れ草のような独特の臭いと表現されることがあります。
加齢臭は不潔だから発生するものではなく、加齢に伴う皮脂の変化によって起こる生理的な現象です。特に皮脂腺が多い後頭部、耳の後ろ、首、胸元、背中などから発生しやすい傾向があります。
また、ストレスや睡眠不足、偏った食生活、喫煙などによって皮脂の酸化が進むと、加齢臭が強くなることもあります。そのため、年齢だけでなく生活習慣も大きく関係しています。