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「血抜き」はしてもいいの?内出血のときにやっていいこと、ダメなこと【医師解説】

公開日: 2026年04月14日
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内出血は皮膚の下で起こる出血で、多くは自然に吸収されていきますが、対処を間違えると悪化することもあります。とくに自己流の「血抜き」やマッサージは、かえって状態を悪くする可能性があるため注意が必要。

内出血が起きたときの正しいケアと受診の目安について、まえだ整形外科リウマチクリニックの前田 俊恒院長に解説してもらいます。

医師紹介

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前田 俊恒院長
医学博士
整形外科専門医
リウマチ専門医
リハビリテーション科専門医

肩こり・腰痛・関節痛などの慢性疼痛から、関節リウマチ、骨粗鬆症、スポーツ障害まで幅広く診療。日常生活に根ざした運動指導・セルフケアの啓発にも力を入れている。肩や膝、腰の痛みなど日常の体の不調や身近な健康情報についても、医学的根拠に基づいた分かりやすい解説を行っている。

「内出血」と通常の出血の違いを教えてください

内出血とは、ぶつけたり転んだりしたときに、皮膚の下にある細い血管が切れて、血液が皮膚の内側に広がることで起こります。見た目には「あざ(青あざ・紫あざ)」として現れるのが特徴です。

通常の出血は、皮膚が傷ついて血が外に出てくる状態ですが、内出血は皮膚の表面は破れていないため、血は外に出ず、体の中にとどまります。そのため、時間がたつと色が変わりながら(紫→青→黄色)少しずつ吸収されていきます。

多くの場合は自然に治りますが、強くぶつけたときや体質(血が止まりにくいなど)によっては、広がったり長引いたりすることもあります。

「内出血」が確認できた場合、どのような対処をすればいいでしょうか?

内出血に気づいたら、まずはその部分を安静にして、できるだけ動かさないようにしましょう。とくにぶつけた直後は、動かすと内出血が広がることがあります。

次に大切なのは「冷やすこと」です。氷や保冷剤をタオルに包んで、15〜20分ほど冷やすことで、出血の広がりや腫れを抑えることができます。これを数回繰り返すと効果的です。

また、可能であれば患部を心臓より少し高くすると、腫れを抑える助けになります。

多くの内出血は数日〜1、2週間で自然によくなりますので、無理をせず様子をみることが大切です。

「内出血」のときにやってはいけないことを教えてください

内出血があるときにやってはいけないのは、「強くもむ・マッサージする」、「すぐに温める」といった行動です。

これらは血流を増やしてしまい、内出血を広げたり、腫れを悪化させたりする原因になります。

また、「血がたまっているから出したほうがいいのでは?」と思って、自分で針などを使って血を抜く、いわゆる「血抜き」は絶対に避けてください。

感染の原因になるだけでなく、かえって出血を広げたり、組織を傷つけたりして状態を悪くする危険があります。

内出血は体の中で自然に吸収されていくものなので、無理に処置をする必要はありません。自己流の対応は控えましょう。

「内出血」は病院へ行く必要があるでしょうか?どのような状態になったら受診すべきか目安を教えてください

ほとんどの内出血は自然に治りますが、次のような場合は医療機関の受診を考えてください。

まず、内出血がどんどん広がっている場合や、強い痛みや腫れがある場合です。

また、内出血に加えてしびれや強い痛みがある場合や、関節の近くで動かしにくさがある場合は、骨折や靭帯損傷などの可能性もあります。

さらに、ぶつけた覚えがないのに頻繁に内出血ができる場合や、なかなか消えないといった場合は、血液の病気や薬の影響(抗凝固薬など)が関係していることもあります。

発熱や強い腫れを伴う場合、日常生活に支障が出ている場合も含め、「少し気になるな」という段階でも、早めに整形外科などで相談することで安心につながります。

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