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エナジードリンクを毎日飲むとどうなる?リスク、注意点とは【医師解説】

公開日: 2026年07月15日
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忙しい日や眠気を感じるときに、エナジードリンクを手に取る方は少なくありません。コンビニや自動販売機でも手軽に購入でき、「もうひと頑張りしたいときの飲み物」として利用されることも多いでしょう。

一方で、エナジードリンクにはカフェインや糖類などが含まれており、飲み方によっては健康に影響を及ぼす可能性があります。特に毎日のように飲む方、複数本を短時間で飲む方、持病がある方は注意が必要だそうです。

エナジードリンクに含まれる主な成分や、毎日飲んだ場合に考えられる健康への影響、控えたほうがよい人、上手に取り入れるための注意点について、金沢駅前内科・糖尿病クリニックの小倉慶雄 院長に解説してもらいました。

医師紹介

金沢駅から徒歩3分の金沢駅前内科・糖尿病クリニックで、「糖尿病」「肥満」「甲状腺」の専門的な治療を提供。患者の生活スタイル・習慣と病状に合わせた最適な治療を得意としている。

エナジードリンクにはどのような成分が含まれていますか?

中枢神経を刺激する作用がカフェインを始め、複数の成分が含まれています。

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エナジードリンクに含まれる成分は製品によって異なりますが、代表的なものとしては、カフェイン、糖類、タウリン、B群ビタミン、ガラナ、カルニチン、グルクロン酸、イノシトール、香料、甘味料などがあります。

なかでも、エナジードリンクの作用に大きく関わるのがカフェインです。カフェインには中枢神経を刺激する作用があり、眠気や疲労感を一時的に感じにくくする働きが期待されています。そのため、勉強や仕事、運転前などに「眠気覚まし」として利用されることがあります。

ただし、カフェインは疲労そのものを回復させる成分ではありません。あくまで、眠気やだるさを一時的に感じにくくしている状態です。疲れている体を本当に回復させるには、十分な睡眠や休養、食事が必要です。

また、多くのエナジードリンクには糖類も含まれています。糖類は短時間のエネルギー補給や飲みやすさのために加えられていますが、摂りすぎるとカロリー過多や血糖値の上昇につながります。甘い飲料は満腹感を得にくいため、気づかないうちに糖分やエネルギーを摂りすぎてしまうことがあります。

そのほか、タウリンやB群ビタミンもよく配合されています。タウリンは体内にも存在するアミノ酸様物質で、心臓や神経、胆汁酸の代謝などに関わっています。B群ビタミンは糖質や脂質、たんぱく質の代謝に必要な栄養素です。

ただし、これらの成分をエナジードリンクとして摂取した場合に、健康な人の疲労回復や集中力向上にどの程度役立つかは、はっきりしていない部分もあります。普段の食事で栄養が不足していない人が追加で摂取しても、飲んですぐに体力が増えるわけではありません。

また、ガラナが含まれている製品にも注意が必要です。ガラナは天然由来の成分として表示されることがありますが、カフェインを含む植物です。そのため、「カフェイン量」として表示されているものに加えて、実際の刺激作用が強くなる可能性があります。

    エナジードリンクを毎日飲むと、どのような健康影響がありますか?

    エナジードリンクは疲労を根本から改善するものではないため、睡眠不足や過労、ストレス、食生活の乱れといった本来の原因が見過ごされる可能性があります。

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    エナジードリンクを毎日飲む場合、まず注意したいのはカフェインの摂りすぎです。

    カフェインを多く摂ると、動悸、頻脈、血圧上昇、不眠、頭痛、不安感、手の震え、胃の不快感などが起こることがあります。体質によっては、少量でも眠れなくなったり、動悸を感じたりする人もいます。

    特に問題になりやすいのが、睡眠への影響です。カフェインは摂取してからしばらく体内に残ります。そのため、午後から夕方以降にエナジードリンクを飲むと、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりすることがあります。

    睡眠の質が下がると、翌日に眠気や疲労感が残ります。その結果、またエナジードリンクに頼るようになり、「眠いから飲む、飲むから眠れない」という悪循環に陥ることもあります。

    また、糖分入りのエナジードリンクを毎日飲む場合は、体重増加、肥満、虫歯、血糖値の悪化、脂質異常、2型糖尿病のリスクにも注意が必要です。食事とは別に甘い飲料を習慣的に摂ると、総摂取カロリーが増えやすくなります。

    糖尿病のある方では、糖分入りのエナジードリンクによって血糖値が急に上がることがあります。ゼロシュガーや低カロリータイプであっても、カフェインによる不眠や動悸などのリスクは残るため、「糖分が入っていなければ安全」とは言い切れません。

    また、エナジードリンクは疲労を根本から改善するものではありません。疲れや眠気を一時的に感じにくくすることで、睡眠不足や過労、ストレス、食生活の乱れといった本来の原因が見過ごされる可能性があります。

    毎日のようにエナジードリンクが必要な状態が続いている場合は、体が休養を求めているサインかもしれません。飲み物でごまかし続けるのではなく、生活習慣や体調を見直すことが大切です。

      エナジードリンクの摂取を控えたほうがいい人はいますか?

      子どもや10代の方、妊娠中・授乳中の方、心臓病、不整脈、高血圧がある方、糖尿病や血糖値が高い方などは控えたほうがいいでしょう。

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      エナジードリンクは誰にとっても同じように安全な飲み物ではありません。特に、以下のような方は摂取を控える、または医師に相談したうえで判断することが望ましいです。

      まず、子どもや10代の方は注意が必要です。体格が小さいため、同じ1本を飲んでも体重あたりのカフェイン量が多くなります。カフェインの影響で、眠れない、動悸がする、落ち着きがなくなる、不安感が強くなるといった症状が出ることがあります。成長期は睡眠が非常に重要なため、日常的なエナジードリンクの摂取は避けるべきです。

      妊娠中・授乳中の方も、カフェイン摂取量に注意が必要です。妊娠中はカフェインの影響を受けやすく、胎児への影響も考慮しなければなりません。エナジードリンクにはカフェイン以外にもさまざまな成分が含まれているため、妊娠中や授乳中は日常的な利用を避け、飲む場合も主治医に相談すると安心です。

      心臓病、不整脈、高血圧がある方も控えたほうがよいでしょう。カフェインには交感神経を刺激する作用があり、動悸、頻脈、血圧上昇を引き起こすことがあります。もともと動悸が出やすい方、心電図異常を指摘されたことがある方、降圧薬や抗不整脈薬を使用している方は、自己判断で習慣的に飲まないようにしてください。

      糖尿病や血糖値が高い方も注意が必要です。糖分入りのエナジードリンクには、多くの糖質が含まれていることがあります。血糖値が急上昇する原因になるため、成分表示で「炭水化物」「糖類」の量を必ず確認しましょう。ゼロシュガータイプであっても、カフェインによる睡眠不足やストレス反応が血糖管理に悪影響を及ぼす可能性があります。

      そのほか、不眠症の方、不安症状がある方、腎臓病の方、カフェインに敏感な方も注意が必要です。少量でも体調不良を感じる場合は、無理に飲み続ける必要はありません。

        エナジードリンクを飲むときに注意したいポイントを教えてください

        習慣にしない、カフェイン量を意識する、時間帯および飲む本数に注意しましょう。

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        まず、毎日の習慣にしないことが大切です。「疲れたら必ず飲む」「朝から飲まないと動けない」という状態になっている場合は、カフェインに頼りすぎている可能性があります。

        エナジードリンクは、疲労や睡眠不足を解決する飲み物ではありません。眠気やだるさを一時的に感じにくくするだけなので、根本的な対策としては、睡眠時間の確保、休養、食事の改善が必要です。

        飲む際は、1本あたりのカフェイン量を確認しましょう。製品によっては、カフェイン量が「100mLあたり」で表示されていることがあります。その場合は、1本全体でどれくらいのカフェインを摂ることになるのかを計算する必要があります。

        また、同じ日にコーヒー、緑茶、紅茶、眠気覚まし用の清涼飲料、カフェイン錠剤などを併用すると、知らないうちにカフェインの摂取量が多くなることがあります。特にカフェイン錠剤との併用は過剰摂取につながりやすいため避けましょう。

        飲む時間帯にも注意が必要です。夕方以降や就寝前に飲むと、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が下がったりすることがあります。翌日の疲労感につながるため、飲むならなるべく日中にとどめるのが望ましいです。

        さらに、短時間に複数本飲まないことも重要です。眠気を何とかしようとして一気に何本も飲むと、動悸、吐き気、頭痛、不安感、手の震えなどが出ることがあります。運動前や睡眠不足の状態で大量に飲むことも避けてください。

        特に避けたいのが、アルコールとの併用です。カフェインによって酔いが軽くなったように感じることがありますが、実際にアルコールが早く分解されるわけではありません。判断力や運動能力の低下は残っているため、飲みすぎや事故につながるおそれがあります。

        エナジードリンクを取り入れる場合は、成分表示を確認し、カフェイン量と糖類量を把握したうえで、少量を必要なときだけ利用するのが基本です。子ども、妊娠中の方、心疾患・高血圧・糖尿病・不眠がある方は、原則として控えるか、医師に相談してから判断しましょう。

          <参考文献>
          ・厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A」
          ・食品安全委員会「食品中のカフェイン」
          ・U.S. Food and Drug Administration. “Spilling the Beans: How Much Caffeine is Too Much?”
          ・World Health Organization. “Guideline: Sugars intake for adults and children.”
          ・European Food Safety Authority. “Scientific Opinion on the safety of caffeine.” EFSA Journal. 2015.
          ・Centers for Disease Control and Prevention. “The Buzz on Energy Drinks.”
          ・Jagim AR, et al. “Prevalence and Amounts of Common Ingredients Found in Energy Drinks and Shots.” Nutrients. 2022.
          ・Curran CP, Marczinski CA. “Taurine, Caffeine, and Energy Drinks: Reviewing the Risks to the Adolescent Brain.” Birth Defects Research. 2017.
          ・Seifert SM, et al. “Health Effects of Energy Drinks on Children, Adolescents, and Young Adults.” Pediatrics. 2011.
          ・Li P, et al. “Energy Drinks and Adverse Health Events in Children and Adolescents.” Nutrients. 2023.

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          ※本記事は特定の病気・症状について一般的な医学情報を解説したものであり、個々の症状や状態に対する診断・治療を保証するものではありません。症状の現れ方・原因・経過には個人差があり、記事内容がすべての方に当てはまるとは限りません。また、本記事の内容は公開日時点の医学知識をもとに作成していますが、ガイドライン・診療方針は変更になる場合があります。