がんリスクが12%低下!?長生きにつながる「筋トレ」の頻度・時間と続け方

医師紹介
2008年 医学部卒業、臨床研修修了後、糖尿病・内分泌内科を専門に病院勤務を行い、現在は地域の中核病院に勤務。日本内科学会認定 内科医、日本内分泌学会 認定内分泌代謝科専門医、日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医。
目次
筋トレが身体によくないという噂の真相は?筋トレがもたらす驚きの病気予防効果
「ボディビルダーは短命」という都市伝説を聞いたことがあるかもしれません。これは極端な減量や過酷なトレーニング、一部での不適切な薬物使用などが原因で広まったイメージであり、一般的な筋トレ自体が寿命を縮めるわけではありません。
メタ解析という信頼性の高い研究では、適度な筋トレは総死亡リスクを15%、心血管疾患リスクを17%、がんリスクを12%、糖尿病リスクを17%も低下させることが分かっています。
さらにウォーキングなどの有酸素運動と組み合わせることで、総死亡リスクが40%、心血管死亡リスクが46%も減少するなど、長生きのための最強のメソッドであることが証明されているのです。
ベストな筋トレ頻度&強度
健康寿命を延ばすためのベストな筋トレ時間は「週にトータル30〜60分」が目安です。
毎日ハードに鍛え抜く必要はなく、週に2〜3回、1回あたり10〜30分程度のトレーニングが最も病気予防効果(最大利益)をもたらすと結論づけられています。
忙しい方でも無理なく続けられるペースです。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、成人・高齢者に筋力トレーニングを週2〜3日実施することを推奨しており、可能であれば有酸素性身体活動との組み合わせも勧めています。
要注意!逆効果になる筋トレ
一方で、トレーニングのやりすぎには注意が必要です。
筋トレ時間が週に130〜140分を超えると、過度な血圧上昇や身体への高負荷なストレスが原因となり、逆に死亡率や心疾患リスクが高まる「J字型関連」がデータで示唆されています。
健康のための運動は「やればやるほど良い」わけではなく、腹八分目が重要です。
効率良く鍛えるための実践メニュー
週30〜60分の短時間で最大の効果を得るには、胸・背中・下半身などの「大きな筋肉」を狙うのがおすすめです。
具体的には、複数の関節を同時に動かすこれらのメニューです。
- スクワット(足・お尻)
- 腕立て伏せ(胸)
- 斜め懸垂やタオルローイング(背中)といった多関節運動が効果的です


これらを無理のない回数で全身まんべんなく行いましょう。
まとめ
筋トレは長生きしないという噂は事実ではなく、むしろ「週30〜60分」の適切なトレーニングは最強の病気予防になります。
ただし、週130~140分以上の過度なやりすぎは逆効果となる可能性があるため注意しましょう。
大きな筋肉を中心に効率的なメニューを取り入れ、正しい知識で安全に継続し、生涯動ける健康的な体を手に入れていきましょう。
【参考文献】
・Muscle-strengthening activities are associated with lower risk and mortality in major non-communicable diseases: a systematic review and meta-analysis of cohort studies(PubMed)
・「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」情報シート:筋力トレーニングについて(厚生労働省)
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