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9月17日は「世界患者安全の日」。医療の安全を、みんなで考える日【今日は何の日】

公開日: 2026年09月17日
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毎日何気なく過ぎていく日々の中にも、健康や医療にまつわる「記念日」や「啓発の日」が数多く存在します。

この連載では、そんな日をひとつひとつ取り上げ、病気や健康について改めて考えるきっかけをお届けしています。

今日は9月17日、こんな日です。

「患者の安全」について意識や関心を高める日

9月17日は「世界患者安全の日(World Patient Safety Day:WPSD)」です。

これは、世界保健機関(WHO)が定めた国際的な啓発の日で、病院やクリニックなど医療制度を利用するすべての人のリスクを少しでも減らし、患者さんの安全について世界中の人々の意識や関心を高めることを目的としています。

あわせて、WHOの加盟国同士が連携し、患者安全のための取り組みを進めていくことも目指されています。

この日が生まれるまでには、いくつかの積み重ねがありました。

2016年、ロンドンで開かれた第1回閣僚級世界患者安全サミットで、「世界患者安全の日」という考え方そのものが提案されました。翌2017年、ドイツ・ボンで開かれた第2回サミットでは、9月17日をこの日にあてることが提案されています。

そして2018年、東京で開催された第3回サミットでは、9月17日を「世界患者安全の日」とすることを盛り込んだ「患者安全に関する東京宣言」が発表されました。これを受けて2019年5月、WHO総会において、毎年9月17日を「世界患者安全の日」とすることが正式に決まりました。

なお、9月17日という日付については、もともとドイツ、オーストリア、スイスといったドイツ語圏の国々で、以前から患者安全に関する会合がこの日に開かれていたことが背景にあるとされています。

日本でも厚生労働省をはじめ、医療機関や職能団体、患者団体、教育機関、学会などが普及・啓発活動に取り組んでいます。これらの団体が「制定」したわけではなく、WHOが定めたこの日の趣旨に賛同し、普及・啓発活動に取り組んでいる、という位置づけです。

2026年のテーマは「非感染性疾患に対する安全なケア」

世界患者安全の日には、WHOが毎年テーマとスローガンを発表しています。

たとえば2022年は「Medication Safety(安全な薬剤療法)」、2023年は「Engaging patients for patient safety(患者と取り組む安全の確保と向上)」、2025年は「Safe care for every newborn and every child(すべてのこどもに安全なケアを)」、そして2026年は「Safe care for noncommunicable diseases(非感染性疾患に対する安全なケア)」がテーマとなっています。

2026年のテーマにある「非感染性疾患(NCD)」とは、人から人へ感染する病気ではなく、心血管疾患やがん、慢性呼吸器疾患、糖尿病など、一般に長期にわたる経過をたどる病気を指します。

WHOによると、2021年には世界で少なくとも4,300万人がこうした病気で亡くなっており、その多くは所得の低い国や中程度の国で起きています。日本でも、悪性新生物(がん)や心疾患は主要な死因となっています。

また、2022年のテーマ「Medication Safety」では、薬の保管や処方、飲み方などが適切でなかったり、見守りが足りなかったりすると、思わぬ健康被害につながることがある、という課題が取り上げられました。

小さな心がけの積み重ねが、患者安全につながる

病気の治療は、一度きりで終わるものばかりではありません。特に長く付き合う病気を持つ方は、日々の生活を送りながら、体調管理や薬の管理、通院を続けていく必要があります。

また、複数の慢性疾患を同時に抱える「マルチモビディティ」の人では、治療や薬の管理が複雑になりやすく、患者安全の観点からも注意が必要です。

複数の病気を抱えていると、それだけ受診や検査、薬の管理の負担も増えますし、複数の病院や診療科、いろいろな職種の医療者が関わることになります。

そうした中で、情報のやり取りがうまくいかなかったり、医療者間で十分に情報が共有されなかったり、薬の重複や飲み間違いなどが起きたりすると、患者さんの安全が脅かされてしまうことがあります。だからこそ、患者さんを一つの病気だけでなく、生活全体から支えていく視点が重要になるのです。

たとえば、自分や家族が飲んでいる薬の名前や飲むタイミングを把握しておくこと、体調に気になる変化があったときは自己判断で治療や服薬をやめずに医療者へ相談すること、複数の病院にかかっている場合はお薬手帳などで情報をまとめておくこと。

こうした小さな心がけの積み重ねが、患者安全につながっていきます。

世界患者安全の日には、シンボルカラーであるオレンジ色に建物をライトアップする取り組みが世界各地で行われています。日本でも、病院や大学、自治体、患者団体などが、ポスターの掲示やライトアップ、講演会などを通じて、この日を広めるための活動を続けています。

まとめ

9月17日の「世界患者安全の日」は、医療を受ける私たち一人ひとりと、医療を提供する医療者の双方にとって、「安全な医療とは何か」を改めて考える機会です。

病気の治療は医療者だけのものではなく、患者さん自身やご家族の関わりも大切な要素です。今日という日をきっかけに、身近な医療との付き合い方を少し見直してみるのはいかがでしょうか。


<参考URL>
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34090.html
https://www.nurse.or.jp/nursing/anzen/safetyday.html
https://www.gov-online.go.jp/data_room/calendar/202609/event-4501.html
https://www.jshp.or.jp/content/2025/0901-1.html
https://www.jpscs.org/?p=1085

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