高齢者の1か月以上前からの「食欲がない」原因は?何科を受診するべき?

目次
高齢者の1か月以上前からの「食欲がない」…原因は?
寄せられた質問から多く疑われた原因には、以下のような疾患などがありました。
疑われる疾患など
- アルコール依存症
- うつ病
- パーキンソン病
- 逆流性食道炎
- アルツハイマー型認知症
など
また、「食欲がない」に加えて、約2割の方が「だるい・倦怠感がある」と感じていて、さらに1割以上の方が「体重が減少した」「吐き気がする・嘔吐する」「寝られない・不眠」といった症状を訴えていました。
受診は必要?
医師の回答のうち、約9割で「最寄りの医療機関での受診」が推奨されました。
受診を推奨される診療科として多くあがったのは、以下の診療科でした
推奨される診療科
- 消化器内科
- 内科
- 精神科
- 脳神経内科/神経内科
- 呼吸器内科
など
以下からは、実際にあった質問と医師からの回答を紹介します。
急に食欲が低下し息切れや疲れやすくなっています
最寄りの病院で腎臓内科または消化器内科の受診を推奨します。
通院中の内科、腎臓内科に相談しましょう。
採血検査で、腎不全が進行しているなら、尿毒症による吐き気、水分貯留による息切れ、腎性貧血の可能性があります。腎不全が進んでいないなら、胃内視鏡検査を受けてください。
通院中の医療機関が総合病院でなければ、総合病院宛に診療情報提供書を書いてもらいましょう。
最寄りの診療所・クリニックで消化器内科の受診を推奨します。
現在の症状や検査結果からは、腎機能低下によるむくみや心機能への影響が関係し、息切れや強い疲労感につながっていると考えられます。また、前立腺がんの治療薬も吐き気の原因になることもあります。
さらに、ASTやALTの上昇からは、肝臓に負担がかかっている「肝うっ血」の状態も疑われ、食欲低下や吐き気の主な原因になっていると思われます。
食道静脈瘤の有無や、肝臓への影響の程度を詳しく調べる必要があるため、消化器内科で検査を受けることをおすすめします。総合病院でも専門クリニックでも構いません。
症状が今後さらに悪化する可能性もあるため、できるだけ早めに受診したほうがよいと思われます。
最寄りの病院で腎臓内科または循環器内科、消化器内科の受診を推奨します。
ここ1か月以上続いている症状については、腎機能低下による尿毒症や、心機能低下による心不全の可能性も考える必要があります。
もともと重い内科疾患があるため、まずは持病が悪化している可能性を確認することが重要です。
肝機能の数値はそれほど高くありませんが、心不全によって悪化することもあります。そのため、まずは現在通院している医療機関で、心不全や腎不全の状態を早めに調べてもらうべきだと思います。
食欲低下についても、心不全や腎不全が原因で起きている可能性があります。ただし、胃腸の病気や肝臓の異常が関係している可能性も考えれます。
現在の体調を考えると、単なる脂肪肝だけとは言い切れないため、早めに医療機関を受診し、詳しい検査を受けることをおすすめします。必要に応じて、消化器内科を紹介していただけると思います。
食欲がなく体力が低下しています
2か月ほど前から食欲が落ち、現在はプリンやゼリー、おかゆなど喉ごしのよいものしかあまり食べられません。
外食では寿司を食べることもありますが、自宅ではほとんど食事が進まず、かなり痩せたように感じています。
また、朝から夕方まで寝ていることが多く、時々頭痛もあります。1月には体調不良で銭湯に行き、入浴中に失神して溺れ、7日間入院しました。
数年前から軽度の認知症と言われていましたが、この半年ほどで物忘れや言動の混乱が強くなり、認知症が進行しているように感じています。退院後はさらに体力が低下し、以前の日課だった犬の散歩にも行けなくなりました。
低栄養を心配して内科を受診し、点滴や栄養剤を処方されましたが、今のところ大きな改善はありません。
現在の症状が認知症によるものなのか、加齢によるものなのか、それとも別の病気があるのか分からず、家族としてどのように対応すればよいのか悩んでいます。
最寄りの診療所・クリニックまたは病院で内科の受診を推奨します。
一般的に、失神を来すほどの低栄養をきたす場合には、重度の肝機能障害(肝硬変)や悪性腫瘍(癌)を含めた慢性疾患や消耗性疾患の可能性を考慮すべきです。
詳しい検査を受け原因を特定し、適切な治療を行うことが望ましいと思います。お近くの内科を受診されることを強くおすすめします。
最寄りの診療所・クリニックまたは病院で内科の受診を推奨します。
認知症があるとは思いますが、食欲不振、体重減少の原因を内科的に調べてもらったほうがよろしいと思います。
ホルモンや内臓に異常がなければ、経過観察となると考えられます。やせるのが止まらないときには、経腸栄養剤を飲んでもらうのもよいでしょう。
最寄りの診療所・クリニックまたは病院で内科の受診を推奨します。
食欲がなく寝てばかりいる、外食やのど越しのよいものを好んで食べられるなどの症状については、認知症が原因で食欲がなくなり体重が減ってくることはあると思います。
そのほかにも、内科的な疾患で、食欲低下、意欲の低下、体重減少の症状を生じていないかを調べられるのがよいでしょう。そのうえで対処されることをおすすめします。
食欲不振と吐き気が続いています
5か月ほど前から食欲低下が続いており、内科・消化器科で胃カメラ検査を受けましたが異常はありませんでした。便秘気味で下剤を使用しているものの、お腹の不快感や倦怠感が続いていました。
今年1月、不眠で通院していた精神科で、うつ症状の可能性を相談し、サインバルタが処方されました。その後、両膝の人工関節手術を受け、手術経過は良好でしたが、退院後から再び食欲不振や強い倦怠感が続き、寝て過ごすことが増えました。
3月末には嘔吐があり救急搬送されましたが、検査では小腸にガスが溜まっている以外に大きな異常はありませんでした。その後、精神科でサインバルタを再開しています。
現在も食欲不振や時々の吐き気、倦怠感が続いており、ヨーグルトや果物、刺身などを少しずつ食べていますが、体重は約3kg減少しています。
原因がはっきりせず、家族としてとても心配しており、今後どのような治療や対応が必要か相談したい状況です。
最寄りの診療所・クリニックで内科の受診を推奨します。
食欲不振と吐き気、倦怠感の症状については、高齢であることから、嚥下機能、消化機能、味覚、嗅覚などの衰えやストレスや疲れから自律神経が乱れたことなどが原因となっている可能性があると思います。
また、食欲不振から脱水症を引き起こしたため、続発して症状が出ている可能性もあると考えられます。再度、内科の主治医の先生に相談されるのがよいと思います。
最寄りの診療所・クリニックで消化器内科の受診を推奨します。
5か月ほど前から食欲低下や倦怠感、吐き気が続いているとのことで、年齢を考えると何らかの消耗性疾患や悪性腫瘍の可能性も考える必要があります。特に、消化器系のがんでは食欲不振や体重減少、だるさ、吐き気などがみられることがあります。
以前に胃カメラ検査で異常がなかったことから、食道・胃・十二指腸の病気の可能性は低いと考えられます。また、救急受診時のCTやレントゲンでも大きな異常がなかったため、肺の病気の可能性も低そうです。
ただし、肝臓や胆のう、膵臓、大腸などの病気については、現時点では完全には否定できません。
そのため、以前受診した内科・消化器科で、症状が続いていることを改めて相談し、必要に応じて追加検査を受けることをおすすめします。
脱力感やめまい、食欲が出ないときもあり心配です
頭がぼーっとして全身に力が入らなくなり、その場に座り込んでしまうことがありますが、しばらく休むと治まります。
しかし最近は、めまいが以前より強くなっており、寒気や頭がぼんやりする感じ、食欲が出ない症状もあります。
脳に何か異常があるのではないかと不安になっており、その心配で夜も眠れない状態です。
最寄りの病院で脳神経内科/神経内科の受診を推奨します。
単純に疲れくらいでもよいようにも思いますが、検査を受けてんかん発作などは否定しておくのも必要だと思います。緊急性はないですが、週明けにでも近所の神経内科を受診することをおすすめします。
最寄りの診療所・クリニックで循環器内科または脳神経内科/神経内科の受診を推奨します。
局所的な神経所見はなく(麻痺など)、失神前の状態が起きている印象です。貧血、低血圧、血圧の変動が激しい、不整脈などによるものかもしれません。
緊急性はない印象ですので、週明けに循環器内科か神経内科で診てもらうとよいと思います。
息苦しく食欲もなくなり体重が落ちました
7年前に肺癌になり片肺を取っています。今年9月に心筋梗塞で入院し左前下行枝が詰まってました。2週間程で退院し数週間は元気でしたが、徐々に食欲もなくなり体重も落ちました。
すぐ息苦しくなるので、月1回の病院以外はあまりでていません。
家の中でトイレにいくだけでも苦しいです。病院の先生には、退院後が元気すぎて今の状態が普通と言われましたが、だんだん悪くなっていくばかりで何かリハビリなど行った方がよいのでしょうか。
最寄りの病院で循環器内科または呼吸器内科の受診を推奨します。
胸の不快感については、心不全などの心臓の病気や、肺炎など呼吸機能の低下が関係している可能性があります。
もし症状が悪化している場合は、緊急性の高い病気の可能性も否定できないため、休日や夜間であっても、大きな病院の救急外来を受診し、適切な検査や治療を受けることをおすすめします。
また、体を動かさない状態が続くと関節が固くなることもあるため、医師と相談しながらリハビリを取り入れることはよいことかと思います。
最寄りの病院で循環器内科または呼吸器内科の受診を推奨します。
肺がん後で片肺であり、心筋梗塞後でおられるそうで、お辛いことと思います。
肺機能の問題や、心筋梗塞後の心不全などになっておられるのではないでしょうか。
病院の循環器内科を受診されて、入院の必要がないかどうか聞いてみられたらよいと思います。
食欲不振が続いています
脳出血の後遺症で、左半身のしびれが続いています。現在一番困っているのは食欲不振で、数ヶ月前からほとんど食事ができていません。耳鼻科で味覚障害の検査を受けましたが、異常はありませんでした。
食べたい気持ちはあるものの食欲が湧かず、無理に食べようとすると吐き気が出てしまいます。原因かもしれないと言われた薬を1か月半前に中止し、亜鉛も1か月服用しましたが改善はありません。
また、胃カメラ検査でも胃に異常はないと言われています。
なぜ食欲不振が続いているのか、心理的な原因も関係しているのか不安に感じています。
最寄りの診療所・クリニックで脳神経外科または内科の受診を推奨します。
体重もかなり少なく、栄養状態が心配に思えます。脳血管障害などで、頭に病気を生じた方が、認知機能にも影響を受けてしまい、食欲が低下してしまうようなことは、時々見受けられることなので、そうした患者さんを診察することも少なくない脳外科のかかりつけ担当医に、ご相談されてもよいかと思います。
あるいはホームドクターとして在宅医療経験の多い医師なら、食生活の工夫や内服加療管理で徐々に食欲を戻せるかも知れません。
焦らずご本人のペースに合わせて、口当たりのよいヨーグルトやアイスクリームなどを少しずつ小分けにしてお召し上がりいただくのもよいかと思います。
最近は、栄養と水分が取れる栄養剤も市販での購入が可能なので、そうした飲み物もおすすめです。
最寄りの診療所・クリニックで内科の受診を推奨します。
脳卒中からかなり時間が経っていて麻痺の状態などに変わりがなければ、食欲不振などは直接関係はないと考えられます。
おそらく行動も制限されていることにより栄養状態の悪化、骨格筋量や身体機能の低下をきたしているのではないかと思います。
前悪液質の可能性があり、できるだけ早い栄養ケアが必要です。医師あるいは管理栄養士による栄養指導や教育が必要と思われます。
また同時に悪性腫瘍がないかの検査もしてもらうとよいでしょう。かかりつけを受診し、栄養管理のできる適切な病院を紹介してもらうことをおすすめします。
最寄りの診療所・クリニックまたは病院で脳神経内科/神経内科または消化器内科、内科、心療内科の受診を推奨します。
原因疾患として考えられる疾患は概ね検査済みでのようです。
脳出血後遺症があるようなので中枢性の食欲不振も疑われます。食欲不振が生じてから、MRIなどの検査を受けていないなら検討してもいいかもしれません。
それでも変化がないようなら、対症療法薬、水分摂取ができるなら流動食などを考慮することになります。
食欲不振と体力低下が心配です
半年で約3kg体重が減少し、先月から不眠や強い食欲不振が悪化しました。水分も摂れなくなり、心療内科へ相談した結果、脱水と栄養不良のため入院となりました。
点滴後に一時的に元気は出たものの、その後急激に痩せ始め、意識のぼんやり感や物忘れも目立つようになっています。血液検査やレントゲン、胃カメラ検査では大きな異常は見つかっていません。
現在も食事は1割程度しか摂れず、栄養補助食品も十分に食べられないため、点滴が必要な状態が続いています。88歳という年齢もあり、老衰の可能性も考えられていますが、主治医からは判断が難しいと言われています。
このまま寝たきりになることで体力低下や認知機能悪化が進むことを心配しており、リハビリや栄養管理をしっかり行える病院への転院を検討しています。
最寄りの病院でリハビリテーション科の受診を推奨します。
このままではさらに体力が低下する心配があるため、現在はリハビリも始められており、栄養管理とリハビリをしっかり行える病院への転院を検討されている状況だと思われます。
明らかな身体的異常や、うつ状態の悪化がない場合は、老衰の影響も考えられます。ただ、体力回復を目指すのであれば、リハビリテーション病院のような施設は有力な選択肢になると思います。
転院先については、現在の状態を最も把握している主治医に相談し、適切な施設を紹介してもらうのがよいでしょう。
最寄りの病院で内科の受診を推奨します。
88歳というご年齢では、夏の暑さや加齢の影響だけでも食欲が落ちたり、特に大きな原因がなくても食べられなくなったりすることがあります。こうした状態は「夏バテ」や「老衰」と表現されることもあります。
通常は肺炎や感染症、がん、ホルモン異常などがないか詳しく検査を行いますが、それでも明確な原因が見つからないまま食欲低下や衰弱が進むことがあります。
現在までにかなり詳しい検査を受けているようですので、これ以上検査を重ねても同じ内容の繰り返しになる可能性があります。また、胃カメラなど体への負担が大きい検査によって、かえって体力が落ちてしまう場合もあります。
リハビリを続けること自体は無駄ではありませんが、年齢的な体力低下が背景にある場合、効果には限界があるかもしれません。
今後は主治医と相談しながら、検査を重ねることだけでなく、ご本人やご家族が穏やかに過ごせる時間を大切にする方向も含めて考えていくことが望ましいと思われます。
最寄りの診療所・クリニックで内科または精神科の受診を推奨します。
食欲不振や体重減少、筋力低下について、内科的な検査で明らかな原因が見つかっていない場合は、うつ病など精神的な要因が関係していないか確認することも大切です。そのうえで、症状の背景に年齢による体力低下や老化の影響が大きいと考えられる場合は、ご本人の気持ちや希望を尊重しながら、状態に合った病院への転院を検討するのがよいと思われます。
転院先の選択や介護・リハビリ体制については、ケアマネージャーに相談すると、より詳しい情報や支援を受けられる可能性があります。
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※本記事は、病院なび医療相談サービス「医療Q&Aなび」に一般の皆様から寄せられた健康・医療に関する相談に、医師が回答した内容を元に構成しています。回答内容は相談者からインターネット経由で寄せられた内容のみに基づき医師が回答した一事例です。通常の診察で行われるような、相談者の感じている症状・状態の詳細の聞き取りや観察などのコミュニケーションに基づく正式な診断ではなく、あくまで「一般的な医学的情報」を提供しています。症状の現れ方・原因・経過には個人差があり、記事内容がすべての方に当てはまるとは限りません。気になる症状がある場合、突然の悪化・呼吸困難・意識の変化など緊急性が高い場合は、自己判断せず早急に医療機関へご相談ください。

現在、腎機能の指標であるクレアチニン(CRE)が2.3前後で、血圧を下げる薬を服用しながら通院しています。
最近は息切れが強く、少し動くだけでも極端に疲れやすくなっており、歩くのもつらい状態です。貧血が関係しているのか気になっています。
また、前立腺がんについては、プレセキゾールの内服によりPSA値は0.4程度で落ち着いています。一方で、肝機能の数値であるASTが57、ALTが68と悪化しています。
特に心配しているのは、ここ1〜2か月ほどで急に食欲が低下したことです。
無理に食べると強い胸やけや吐き気が出てしまいます。さらに、腹部エコー検査では約33mmの動脈瘤が見つかっており、40mm程度になった場合には手術を検討すると説明されています。